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帳簿のみの保存での仕入税額控除を行うには

適格請求書等保存方式については、以前のブログにて仕入側も準備が必要な旨ご案内させていただきました。その際にはご説明しきれなかった帳簿の保存のみで仕入税額控除が認められる場合についてご案内させていただきます。


■一定の事項を記載した帳簿の保存のみで仕入税額控除

 適格請求書等保存方式にて仕入税額控除の要件には請求書等の保存もございます。ただし、請求書等の交付を受けることが困難であるなどの理由により、下記の取引については、一定の事項を記載した帳簿のみの保存で仕入税額控除が認められます。

①適格請求書の交付義務が免除される3万円未満の公共交通機関による旅客の運送

②適格簡易請求書の記載事項(取引年月日を除きます。)が記載されている入場券等が使用の際に回収される取引(①に該当するものを除きます。)

③古物営業を営む者の適格請求書発行事業者でない者からの古物(古物営業を営む者の棚卸資産に該当するものに限ります。)の購入

④質屋を営む者の適格請求書発行事業者でない者からの質物(質屋を営む者の棚卸資産に該当するものに限ります。)の取得

⑤宅地建物取引業を営む者の適格請求書発行事業者でない者からの建物(宅地建物取引業を営む者の棚卸資産に該当するものに限ります。)の購入

⑥適格請求書発行事業者でない者からの再生資源及び再生部品(購入者の棚卸資産に該当するものに限ります。)の購入

⑦適格請求書の交付義務が免除される3万円未満の自動販売機及び自動サービス機からの商品の購入等

⑧適格請求書の交付義務が免除される郵便切手類のみを対価とする郵便・貨物サービス(郵便ポストに差し出されたものに限ります。)

⑨従業員等に支給する通常必要と認められる出張旅費等(出張旅費、宿泊費、日当及び通勤手当)


国税庁 『消費税の仕入税額控除制度における適格請求書等保存方式に関するQ&A』

     問68 一部抜粋


■3万円未満の判断

上記の帳簿の保存のみで仕入税額控除を受ける場合、キーワードとして3万円未満という金額がございます。この判断基準についてもQ&Aの中で触れられています。

この3万円未満の公共交通機関による旅客の運送かどうかは、1回の取引の税込価額が3万円未満かどうかで判定します(インボイス通達3-9)。したがって、1商品(切符1枚)ごとの金額や、月まとめ等の金額で判定することにはなりません。


国税庁 『消費税の仕入税額控除制度における適格請求書等保存方式に関するQ&A』

     問25 一部抜粋

購入する際の合計金額が3万円以上となる場合は、窓口に伺うなどして領収証を保管していただく必要がございます。


■帳簿に記載する事項

帳簿の保存のみで仕入税額控除と認められるためには、通常必要な記載事項に加えて記載が必要な事項がございます。

・帳簿のみの保存で仕入税額控除が認められるいずれかの仕入れに該当する旨

 例:①に該当する場合、「3万円未満の鉄道料金」

   ②に該当する場合、「入場券等」

・仕入の相手方の住所又は所在地(一定の者を除きます。)

(注)帳簿に仕入れの相手方の住所又は所在地の記載が不要な一定の者は、次のとおりです(インボイス通達4-7)。

イ 適格請求書の交付義務が免除される3万円未満の公共交通機関(船舶、バスまたは鉄道)による旅客の運送について、その運送を行った者

ロ 適格請求書の交付義務が免除あれる郵便役務の提供について、その郵便役務の提供を行った者

ハ 課税仕入れに該当する出張旅費等(出張旅費、宿泊費、日当及び通勤手当)を支払った場合の当外出張旅費等を受領した使用人当

ニ 上記③から⑥の課税仕入れ(③から⑤に係る課税仕入れについては、古物営業法、質屋営業法又は宅地建物取引業法により、業務に関する帳簿等へ相手方の氏名及び住所を記載することされているもの以外のものに限り、⑥に係る課税仕入れについては、事業者以外の者から受けるものに限ります。)を行った場合の当該課税仕入れの相手方


国税庁 『消費税の仕入税額控除制度における適格請求書等保存方式に関するQ&A』

     問74 一部抜粋


上記の通り、帳簿のみでの仕入税額控除にも、通常必要な要件に加えて条件がございますので、旅費交通費の精算等の運用にご注意いただければと思います。


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